ポルトガル(地果て、海始まるファドの国へ)2003年

 2003年5月2日~9日でポルトガルに行ってきました
 今回も旅行会社のツアーですけど、参加者は我々夫婦二人だけのゆったり旅行です

  月日 行程
1日目 5月2日(金) 関空→アムステルダム→リスボン→エストリル
2日目 5月3日(土) エストリル→オビドス→カルダス→ナザレ→ファティマ
3日目 5月4日(日) ファティマ→バターリャ→アルコバサ →コインブラ→ブサコ
4日目 5月5日(月) ブサコ→アヴェイロ→ポルト
5日目 5月6日(火) ポルト→リスボン
6日目 5月7日(水) リスボン→ロカ岬→シントラ→リスボン
7日目 5月8日(木) リスボン→アムステルダム→
8日目 5月9日(金) →関西空港

関西空港→アムステルダム→リスボン→エストリル

2003年5月2日(金)

関空から20時間かけてリスボンへ

 関空を10時30分発の、KLMでまずスキポール空港へ
 そこで、相変わらずの長時間の乗り継ぎ待ち(5時間30分)を空港内で過ごして、リスボンまで3時間のフライト
 日本を飛び立ってから、20時間かけてやっとリスボン空港へ着きました
 到着時間は、日本時間で出発翌日の朝6時45分でした
 空港で、ガイドの方(Mさん)とも無事に出会え、このツアー参加者は、我々二人だけとのこと、今回もマイペースで旅行が出来そうです
 空港からは車でリスボン市街を抜けて、今日の宿へ

リスボンの街の明かりが見えてきました

エストリル→オビドス→カルダス→ナザレ→ファティマ

2003年5月3日(土)

エストリルは、コスタ・ド・ソルの穏やかな街

 昨夜は、真っ暗で分からなかったけど、エストリルは大西洋に面したきれいな遠浅の長い海岸を持つとてもきれいな街です

大西洋です
 朝日と海がきれいで、犬も沢山散歩をさせてもらっていて幸せそう

昨夜泊まった RIVIERA HOTEL
 海岸まで歩いてすぐです

小さな村全部が中世 オビドス

 建物はみんな白い壁と、オレンジ色の瓦で統一されている
 時間もゆっくりと動いているようだ

村に入る門(ポルタ・ダ・ヴィラ)
 鍵型になって、敵が侵入しにくくしてある
 壁には、アズレージョが飾られている

 村の中も狭い道だけで、安心して歩けます

 家の窓にもかわいらしい植木鉢を各戸に飾っています

 白い壁と、オレンジの瓦で統一されています

ここにも、立派な水道橋が残っています

オビダスからナザレにいく途中の、カルダスの朝市
 ポルトガルの花は元気が良くて、色がきれい

ウサギは...食べるためのものらしいです

ナザレの塩焼きいわしはとても美味

 昼食は、ナザレの海岸にあるレストランでの昼食には、いわしの塩焼きが出てきた。ほどよく焼けて日本人にはぴったりの味でした

 無造作に3匹が、ゴロンと転がっています

 (H)一人分がいわし3匹丸ごと出てきてびっくり
 ガイドさんは、日本人だったので、なんと割り箸を用意していてくださった
 付け合せも大きなジャガイモがたっぷり。でも、口に合っておいしかった

海岸の北側には、断崖が迫っている
 ここには、右側からケーブルカーで上がっていきます

(H)気温15℃くらいで私たちには肌寒い感じなのに、泳いでいる人もいて、びっくり

 断崖の岩はせり出していて、先っぽまで行くと
 相当にスリルがあります

ナザレ教会では、結婚式が行われていました

聖母マリアの奇跡の地:ファティマ

 1917年に、3人の子供達の前に聖母マリアが降り立った奇跡の地である
 全国から巡礼の人が多く集まってきているようだ
 ポルトガル・スペインの人々はマリア様が大好きです

地方から巡礼に来た団体の人々
 真ん中のバジリカの塔の両側には、奇跡に会った子供二人の巨大な写真が張ってある
 三人の内一人はコインブラの修道院で存命のようです

 夜になって、バジリカの前には沢山の人がロウソクを持って集まっています

(H)10月末までの土曜の夜のみ、こうした催しが行われているとか
 宗教が日常に根付いているナーと感じられる場面です

 広場では、聖母マリアの像を担いで行進が行われていました

ファティマ→バターリャ→アルコバサ→コインブラ→ブサコ

2003年5月4日(日)

エンリケ航海王子が眠るサンタ・マリア・ダ・ヴィトーリア修道院

 14世紀に、攻め込んできた約3万人のカスティリア(スペイン)軍を6千人のポルトガル軍が打ち破り、独立を守ったことをきっかけに建築された、「勝利の聖母マリア修道院」という名前の修道院

 巨大な建物です
 でも、未完成のまま

マヌエル様式の装飾を施された回廊
 世界の海に乗り出していたポルトガルらしく、帆船のロープや異国の植物をイメージした精巧な模様です

礼拝堂
 屋根は未完成

エンリケ航海王子が眠っています

無名戦士の墓もあります
ちょうど交代の儀式も見れました

予定に無かった、アルコバサのサンタ・マリア修道院に行けました

 二人だけのツアーなので、お願いしてアルコバサに連れて行ってもらった  
 サンタ・マリア修道院は、12世紀にポルトガルの始祖エンリケス一世がムーア人に勝ったことを記念して建設されたもの    
 ポルトガルの王様は、戦いに勝つ都度、修道院や教会を建てている

サンタマリア修道院の重厚な門

左側が、ペドロ王子  右側が、イネス

 イネス(スペインから嫁いできた王妃の侍女)を愛してしまったペドロ王子
 ポルトガルとスペインとの関係維持のため、イネスはポルトガルの重臣により殺害された

 最後の審判の日に起き上がるときに、最初にお互いの顔を見るため、共に足を相手方に向けて葬られている

食堂の通路
 シトー派の「質素・倹約」を現した設備
 修道士は「この幅を通り抜けられないと太り過ぎ」ということだそうです

コインブラでポルトガル最古の大学へ

コインブラ大学の鐘楼

(H)ちょうど日曜日で、学生もいなくて静かに見物できました

1724年に建てられた図書館
 装飾がすごいです
 ポルトガルの勢力により、8世紀にわたって集められた貴重な図書が保管されている

ブサコの宮殿ホテルに泊まります

 今日のホテルは、ブサコの山の中にある宮殿ホテル、名前もそのまま「PALACE BUSSACO」です
 王様の狩猟用別荘として1909年に建てられたもの

これがホテル
 マヌエル様式で装飾されています

(H)ホテルを案内する男性も、執事というような昔風の”いかにも”と思わせる雰囲気がありました
 廊下の壁にも大きな絵が飾られていたり、沢山の調度品なども並べられています

裏山の山頂から見たホテル(左下)
 屋上には、でっかい衛星放送受信用のアンテナが並んでいます

 階段の壁には、歴史を描いたアズレージョが飾られている

 客室です
 天井が高い

 このホテルは、オリジナルのワインを持っています
 ワインセラーから自分の生まれ年(1951年)のワインを出してもらいました。同じ年のワインを飲むのは不思議な気分
 100ユーロでした

ブサコ→アヴェイロ→ポルト

2003年5月5日(月)

白壁と青いアズレージョが美しいアヴェイロ駅

 駅の表側やプラットホームは、付近の風景等を題材にしたアズレージョタイルで飾っている

駅の正面
 建物も、窓飾りもなかなか風情があります

駅のプラットホーム

 昨日泊まった、ブサコパラスホテルの絵もありました

アヴェイロといえば、モリセイロ

 運河の町でもある、アヴェイロには、カラフルに彩色されたモリセイロが係留されている
 肥料の原料となる海藻を集めるために利用されていたものらしい

運河に浮かぶモリセイロ
 色がきれいです
 聖母マリアの絵が描かれているものもあります

(H)アヴェイロは大分の姉妹都市と、ガイドさんの説明です

アヴェイロ名物のお菓子「オヴォス・モーレス」

 アヴェイロ駅前の喫茶店で、名物の「オヴォス・モーレス」を食べました
 小さな最中のようなもので、中には卵の黄身を砂糖で味付けしたものが入っています

 喫茶店のショーケースにこんな格好で入っています

中身はこんな感じ
 レモンティーと一緒にいただいています

「ヴィスタ・アレグレ」で磁器を購入

 ちょっと遠回りをしてもらって、磁器工場の「ヴィスタ・アレグレ」に寄ってもらいました
 なかなか良い感じの品物があるのですが、売店は本社工場併設にしては少し品数が少なかった

工場正面
 特徴である、黄色をモチーフにしているようです

(H)青の色使いもとっても上品で、すごーく気に入ったので、重くなるのも覚悟で買うことに・・・
 この食器を使うたびに、この旅を思い出しています

いよいよポルトに到着

 ポルトガルの国名の起源となった、ポルトに着きました
 まずは、腹ごしらえです

 昼食をとったレストランの前から、ドウロ河とドン・ルイスⅠ世橋

 昼食のタコです
 すごく柔らかくおいしかった

(H)なぜこんなに柔らかくできるのかは、ヒミツだといって、お店の人も教えてくれませんでした
 タコと一緒に煮ているジャガイモもおいしかったです

サンフランシスコ教会
 豪華絢爛 金色に輝いています

ポートワイン工場
 ポルトは、ポートワインの産地ですが、その経営者はイギリス人が多いよう
 ここのワインは、私の好みとはちょっと違いました

ドン・ルイスⅠ世橋からみたポルト市街
 この橋は上下に道路があります

(H)このカメラスポットは、運転手さんが特別に案内してくれたところです

 ポルトの商店街で売られていた、キティちゃんのTシャツ

ポルトの猫

 ホテルからサン・ベント駅の構内が見えます
 その向こうは、クレリゴス教会の塔がライトアップされている

ポルト→リスボン

2003年5月6日(火)

列車でリスボンへ

 今日は、ポルト(カンパニャン駅)からリスボン(サンタ・アポローニア駅)まで、列車で向かう
 9時5分発車、3時間40分でリスボンに着きます

この列車の一等車に乗りました

 新聞が配られてきました。空席にも配っていたので、少しもったいない

アヴェイロ駅
 昨日通ったばかりですが、今日は列車で通過します

リスボンに着きました

 ポルトガルに到着した日は、夜中のリスボンを通り過ぎただけだったけど、今日は、ゆっくり街を見て歩きます

リスボン(サンタ・アポローニア駅)に到着

ジェロニモス修道院
 バスコ・ダ・ガマのお墓もあります

ベレンの塔
 リスボンに出入りする船の監視用塔

(H)とっても風の強い日で、飛ばされそうなくらいです

発見のモニュメント
 先頭に立つのが、エンリケ航海王子。フランシスコ・ザビエルもいます

 モニュメント前の地面に世界地図とそれぞれの国の発見年が描かれている。日本も1541年に発見。未開地扱いです

ファドを聴く

 今夜は、出国前にインターネットで調べていたファドのお店(アデガ・ド・リバテージョ)に行く

店の入り口
 中は、大衆食堂風で狭いですけど、外国からの観光客も来ています

家族みんなでやっている感じ
 お嬢さんが歌っています
 食事をしている我々のすぐ横で歌と演奏をやっています

 厨房で料理を作っているお母さんが、エプロンをはずして、歌いだしました
 上手です

 家族が入れ替わり立ち代り登場してきます
 歌っている場所の後ろは、トイレの入り口

リスボン→ロカ岬→シントラ→リスボン

2003年5月7日(水)

地果て、海始まるロカ岬

ユーラシア大陸の西の端、この海の向こうはアメリカ大陸

(H)海からの風が強いので、地面を這うように植物は育っています

記念碑と赤い灯台

シントラ

ペナ宮
 いろいろな様式が混ざった不思議な建物です
 色もパステルカラーで派手

ダイナミックで精緻な装飾です

王宮
 夏の離宮です。大きな煙突が特徴

 リスボンに帰って、路面電車に乗って国立古美術館に行きました
 ここには、「南蛮貿易」の模様を描いた、狩野派の屏風絵があります

夕食
 大理石の上に蟹を置いて、ハンマーで叩き、殻を割って食べます

(H)最初に出た、海鮮味のスープはとてもおいしかったです

デザート
 それにしてもでっかい。ほとんどオムライス一人前サイズ、とても食べきれません

今日もファドを聴く。リスボン最後の夜です

 今夜は、ちょっと上品なセニュール・ヴィーニョ

しっとりとした雰囲気です

お店の前で
 もっと聞いていたかったけど、明日の飛行機が朝の5時20分発というめちゃくちゃ早い時間なので、残念ながらホテルに帰ります

Posted by walkingosamu